この記事では、妊娠した際の超初期から初期の期間に出血してしまう原因についてお届けしています。
妊娠したばかりの「妊娠超初期」や「妊娠初期」の間に出血してしまい、不安に思うことがあると思います。
今回は、妊娠初期に出血する原因についてお届けしていきます。
妊娠初期に出血する原因
妊娠することで子宮粘膜は充血が起こりやすい状態となっています。通常よりも出血が起こりやすくなっているため、心配の少ない出血も度々起こることがあります。
しかし、出血した場合に「流産」や「子宮外妊娠」が原因となってしまっている時もあります。
今回はその中でも特に多い原因として、
- 心配の少ない出血
- 注意すべき出血
について詳しく解説していきます。
心配の少ない出血
妊娠初期に出血する原因は、「絨毛膜下血腫」「月経様出血」「子宮膣部びらん」「子宮頚管ポリープ」です。
更に詳しく見ていきましょう。
絨毛膜下血腫
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)」があります。
切迫流産の症状で、同時にお腹の張りを自覚することもあります。子宮を包み込んでいる絨毛膜の外に血が溜まってしまっている状態です。
出血しているときは安静にすることが効果的です。「出血」「下腹部の痛み」「下腹部の張り」などがある場合は、医師に連絡をした後に受診することがおすすめです。
切迫流産と診断を受けても経過が良ければ、治療を行うことなく様子を見ることになる場合が多いようです。
安静にすることで症状が治まれば、赤ちゃんへの影響も心配ないと言われています。
妊娠4~5ヶ月頃には胎盤が出来て症状が落ち着き、医師の判断により通常の生活を送ることができるようになります。
【→妊娠初期に注意すべき絨毛膜下血腫の原因と症状や治療法とは】
月経様出血
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「月経様出血」があります。
妊娠4週目頃に起こることがあり、月経のように出血が起こります。妊娠している場合でも妊娠前と同様にホルモンが作用してしまうことがあります。
通常の月経よりも量が少ないことが多く、2~3日ほどで治まる事が多いです。
受精卵が着床することや胎盤が作られる際の影響で起きる場合もあると言われています。
子宮膣部びらん
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「子宮膣部びらん」があります。
若い女性の不正出血の原因としても多いもので、妊娠中に限られるものではありません。子宮の入口が荒れていることで、刺激により出血してしまうことがあります。
お腹の張りや痛みはなく、「少量の出血」「おりものに血が混じっている」などがあります。
子宮頸管ポリープ
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「子宮頸管ポリープ」があります。
良性のポリープが子宮頸部に出来てしまうことです。ポリープが出血しても痛みなどは感じないと言われています。
状況に応じて妊娠中に取り除くこともあります。ポリープは炎症の原因となる可能性があるため、感染症や早産のリスクを高めることがあります。
医師の判断により「ポリープの大きさ」「位置」「状況」などに応じて適切な対応を行うことが大切です。
注意すべき出血
妊娠初期に出血する原因は、「胞状奇胎」「子宮外妊娠」です。
さらに詳しく解説していきます。
胞状奇胎
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「胞状奇胎(ほうじょうきたい)」があります。
胎盤に必要な絨毛が増殖する病気です。絨毛が増えすぎてしまうことで水泡状のものが子宮内に増えてしまい、赤ちゃんを吸収してしまいます。
約500人に1人に起こると言われており、症状はつわりがひどく感じる程度で自覚しにくいことが多いです。
受精卵に異常がある場合が多く、治療として子宮内容除去術が行われます。診断が出たら早期の治療を行い、治療後も通院での経過観察が必要になります。
子宮外妊娠
妊娠初期に出血する原因として考えられるもののひとつに、「子宮外妊娠」があります。
異所性妊娠と呼ばれることもあり、子宮内ではなく卵管などの別な場所に着床してしまうことです。
「妊娠検査薬で陽性がでる」「つわりがある」「病院での妊娠反応がある」という妊娠の状態で経過しても、赤ちゃんが見えないことがあります。
この「見えない場合」に子宮外妊娠の可能性があり、子宮外妊娠のまま放置してしまうと卵管の破裂などを招く恐れがあります。
大量出血や命に関わるものなため、子宮外妊娠の場合はしっかりと治療を受ける必要があります。
着床部分は手術で取り除くことになりますが、残っている卵管が正常であれば再度妊娠の可能性があります。
妊娠初期の出血を招く原因はたくさんあります。自己判断が難しいものなため、産院に電話で確認してみることや診察を受けることがおすすめです。
まとめ
妊娠初期に出血する原因について、簡単にまとめるとこのような形になります。
- 「絨毛膜下血腫」「月経様出血」「子宮膣部びらん」「子宮頚管ポリープ」は心配の少ない出血
- 「胞状奇胎」「子宮外妊娠」は注意すべき出血
出血があり不安な場合は一度産院に相談してみましょう。
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